覚悟の日から3日後。
月曜日の朝9時に病院へ行きました。
自分がお世話になった病院は、横浜市内にある松島病院です。
松島病院は、大正13年から続いている大腸・肛門の専門医で、痔の治療でとても有名な病院です。
地元では、まず知らない人はいないと言ってもよいでしょう。
自分も松島病院は子供の頃から知っていたので、治療するなら松島病院と決めていました。
病院内は、意外と空いているなと思いながら受付へ向かいました。
自分 「 おしりの調子が悪いのですが。 」
受付 「 もしかして肛門科をご希望でしょうか? 」
自分 「 はい。 」
受付 「 肛門科は、こちらの病院ではなく松島病院の方になります。 」
自分 「 はい? 。。。」
受付 「 ここから5分程歩いた場所に、松島病院がありまして、そちらに肛門科はございます。 」
なんと同系列の病院である「 松島クリニック 」の方へ来てしまったようです。
横浜市内には、松島病院の他に、松島クリニック、松島ランドマーククリニックの計3つの病院があります。
どちらの病院も松島病院が母体となっており、松島クリニックは大腸の内視鏡専門で、松島ランドマーククリニックは女性専門の肛門科だそうです。
間違えて来院する人が結構いるそうなので注意が必要です。
受付 「 松島病院の肛門科は、信号を渡って二つ目の交差点を。。。 」
受付のお姉さんから地図を手渡され、丁寧に説明をしていただきました。
決死の覚悟で飛び込んだにも関わらず、いきなり出ばなをくじかれた形となりました。
( もちろん自分が悪いことは言うまでもありません )
連呼される「 肛門科 」と他の患者の視線を背に、足早に松島病院へと向かいました。
はじめての肛門科
おしりをかばいながら歩くため、5分程度と言えど案外きついです。
10分くらい掛けて、ようやく、松島病院までたどり着きました。
9:30前にも関わらず、1Fのフロアは、大変混んでいます。
早速、受付へ向かいます。
受付 「 こちらは肛門科になりますが、よろしいでしょうか。 」
ここ松島病院には、肛門科しかありません。
フロアにいる人達は、全員おしりの調子が悪くて肛門科へ来ている患者ばかりです。
今回は、まったく憶することはありません。仲間意識さえ芽生えてきます。
自分 「 もちろんです。 」
初診なので、そのまま問診表を記入します。
個人情報以外に、便の形状、出血の時期や量、トイレの所要時間など、結構書く箇所が多いですが、できるだけ詳細に記入します。
裏面にも記入欄があるので、忘れずに記入します。
問診表を提出し、そのまま待合椅子に座って待ちます。
周りには、老若男女を問わず患者がいるのですが、女性の患者が意外と多いんだなという印象でした。
しばらくすると名前を呼ばれ、受付隣りの個室に入ります。
問診をしてくれた医師は、若い女性の先生でした。
現在のおしりの状態や過去の入院歴など、諸々の質問に回答します。
問診が終わると、診察のため2Fへ移動します。
2Fに行くと、患者の数に驚きます。
待合椅子は、中央だけで50席ぐらいはあるかと思います。
奥の見えない席なども合わせると、軽く100席前後は有りそうです。
そこに人がびっしり座っています。
これだけ患者が多いと、診察の順番がいつになることやらといった感じです。
長時間、椅子に座ることになり、おしりが痛くて仕方ありませんでした。
円座クッションの敷いてある椅子もいくつかありますが、なかなか空きません。
おしりを浮かせたり、前屈みになったり、違う姿勢を試みるも痛みは増すばかり。
最終的には我慢できず、通路に立って待ち続けていました。
初診
待つこと、1時間30分。
ようやく自分の名前が呼ばれました。
診察室に入ると、看護師さんが誘導してくれます。
看護師 「 ズボンを下ろして、こちら側に頭を向けて横になってお待ちくださいね~。 」
ズボンを下ろす時も、横になる時も看護師さんは、手慣れた手つきでタオルを上手に掛けてくれます。
すぐに、医師が現れました。
推定年齢50代ぐらいの男性の先生でした。
自分 「 ここ最近、痛みが酷くなりまして。。。 」
先生 「 それでは見させてもらいますね。 」
自分 「 お願いします。 」
自分 「 イッターーー! 」
肛門に何か突っ込まれた瞬間、あまりの痛みに声が出てしまいました。
指なのか内視鏡なのか、入れられたものは不明ですが、とにかく超激痛です。
先生 「 もう少しだけ我慢してくださいね~ 」
自分 「 イタタタッ!痛いっす! 」
痛過ぎるので中断してもらいました。
先生 「 おしりは、よくここまで頑張ってきましたね。 」
先生 「 肛門がかなり狭くなっています。 」
先生 「 小指ぐらいの太さでないと入らない状態ですね。 」
服装を整えた後、肛門の図解を見せてもらいながら説明を受けました。
症状は、肛門痛。
病名は、痔核、裂肛、肛門狭窄。
診断結果としては、「 痔核根治手術 」と「 裂肛・肛門狭窄手術 」を受けないと治らないそうです。
この期に及んで、手術せずに治らないものかと期待していましたが、その願いは絶たれてしまいました。
先生 「 今すぐに緊急の手術を行う必要はないですが、かなりお辛そうなので早めの入院手術をおすすめします。 」
先生 「 治療すれば本当に楽になりますよ。 」
手術に対して落ち込む一方で、気持ちが少し楽にもなりました。
手術さえすれば、この苦しみから解放される期待感があったからです。
それと「 痔ろう 」ではなかったことです。
インターネットで痔について調べる限りでは、「 痔ろう 」が一番大変そうでしたので。
( 実際にはどのタイプの痔が一番辛いかは不明です )
とりあえず、2週間分の整腸剤、塗り薬、座薬、注入軟こうを処方してもらいました。
もう腹をくくることにして、入院の予約を入れることにしました。
診断が終わってから、早速、診察室隣りの入院予約係で申し込みをします。
入院日、入院日数、病床タイプ等を決めていきます。
入院日数は、10日間。
横浜市内の人は、通常10日間で、横浜市外の人は14日間の入院となるようです。
病床タイプは、一般病床(4・5名床室)。
差額のベット代を払うと、2名床室や個室の予約をすることも可能ですが、保険適用外のため、前納金として支払いが発生します。
自分の場合は、一般病床のため、入院費用のみを退院日に支払えばよいとのことでした。
入院費用の見積額は、12万円でした。
なお、入院日の1週間前に、入院のための事前検査を受ける必要があるそうです。
仕事の都合上、即入院は出来なかったので、3週間後に予約を入れました。
薬は処方されましたが、手術までの3週間は、引き続き辛い日々が続きます。
「 早く手術して楽になりたいけど、やはり手術は嫌だな。。。 」。
期待と不安が交錯する中、病院を後にしました。
【 入院1週間前 】へ つづく